【緊急事態の今だから】 IT導入補助金の申請方法

その他

コロナウイルスが猛威を奮っていますね。
コラムによっては、100年に一度の感染症 とまで評されています。

まだまだ予断を許さない状況の中で、先日(5月4日)に緊急事態宣言の延長が決まりました。
今月31日を解除の目安とし、状態をみながらなるべく早い宣言解除を目指すそうです。

このような情勢で、人の流動と経済が回りづらくなっており
どの業界・業種でも、なかなか厳しい状況になっているかと思います。

そんな中、先月からコロナに関連した補助金・助成金・給付金が
具体的に施行されるようになりました。
特にIT系の企業では、IT導入補助金を活用して
RPAをはじめとするITツールを導入する動きも出始めています。

それでは、このIT導入補助金とはどういったものなのか?
そして、どのように申請をするのか?解説していきます。

IT導入補助金とは?

それではIT導入補助金とは、どういったものなのでしょうか?
IT導入補助金は、2017年から毎年、期間限定で実施されている施策で、
中小企業が売上促進・業務効率化の為に、ITツールを導入する場合、
導入費(と、初年度の維持費)の最大50%を補助してくれる国の施策になります。

IT導入補助金の対象は?

日本国内で事業を行う中小企業、小規模事業者などが対象となり、自社での売上促進・業務効率化の為にITツールを導入する場合対象になります。

補助金の金額はどれくらい?

補助金の種類にもよりますが、最大で450万円です。

IT導入補助金の種類って?

主に、A類型・B類型(通常枠)C類型(特別枠)分かれており、
この2種類は、補助金の上限額及び補助率が異なります。

A類型・B類型(通常枠)について


補助金の上限額
A類型
30万円〜150万円未満
B類型
150万円〜450万円
補助率
1/2以内
例えばA類型の場合、補助下限額が30万円(補助率は1/2)なので、
補助対象経費が税抜きで、60万円以上になれば補助金を申請することができます。

C類型(特別枠)について


上記以外に、C類型という特別枠が存在します。
今回のコロナのように、社会情勢に影響が大きい事象が起きた際などに
臨時で施行されるようです。
補助金の上限額
30万円〜450万円
補助率
2/3以内
補助率、限度額が通常枠より大きいのも、今回の特別枠の特長の一つです。


IT導入補助金の申請要件

申請要件は幾つかありますので、
こちらでは数点、抜粋します。

・交付申請時点において、日本国において登録されている個人または法人であり、日本国内で事業を行っていること
・gBizIDプライムを取得していること
・補助事業を通して取得したソフトウェア等を重要な資産として保護・管理するとともに、セキュリティ確保及び個人情報保護の観点を踏まえて、適切に情報を取り扱うこと
・交付申請に必要な情報を入力し、添付資料を必ず提出すること
・補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の、数値目標を作成すること
・交付申請の内容については、IT導入支援事業者を含む”第三者”による総括的な確認を受けること
・IT導入支援事業者と確認を行ったうえで、生産性向上に係る情報(売上、原価、従業員数及び就業時間、給与支給総額、事業場内最低賃金)等を事務局に報告すること

上記以外にも複数条件がありますので
下記の内容にも、目を通してみてください。
※クリックすると、中身が閲覧できます
A・B類型 公募要領|IT導入補助金2020
C類型(特別枠) 公募要領|IT導入補助金2020

IT導入補助金で注意したい事

申請方法として後述しますが、通常枠(A類型・B類型)であれば、補助金交付が決定した後で、契約先との契約・納品・支払いが行われますが
特別枠(C類型)の場合、”指定期間内”で、契約・納品・支払いを行う必要が出てくるケースがあるので注意しましょう。

申請期間ってあるの?

あります。通常枠のA類型・B類型の場合
1年の間に、1次、2次、3次、4次と
4期にわたって申請のタイミングがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。

IT導入補助金の申請方法

それでは申請方法についてです。
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)で、
それぞれに流れがあります。
(IT導入補助金の)事務局の流れも交えながら、見てきましょう。

【1】
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)

本事業への理解
本事業(=IT導入補助金)の理解を行います。公式サイトの公募要領を確認しましょう

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【2】
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)

「IT導入支援事業者の選定」「ITツールの選択」「gBizIDプライムアカウントの取得」の実施(事前準備)
補助金の交付申請を行う準備として、まずは自社の業種や事業規模、経営課題に沿って、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選定します。

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【3】
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)

交付申請(IT導入支援事業者との共同作成・提出)
双方の間で商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。
その後、サービス受給側(中小企業・小規模事業者)の方の交付申請は、以下の流れで行います。

サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)から『申請マイページ』の招待を受け、代表者氏名等の申請者基本情報を入力する。

・『申請マイページ』上で「経営診断ツール」を使用し経営診断を行う。

・診断結果を確認した後、交付申請に必要となる情報入力・書類添付を行う。

サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)にて、導入するITツール情報、事業計画値を入力する。

・『申請マイページ』上で入力内容の最終確認後、申請に対する宣誓を行い事務局へ提出する。

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【4】
事務局

交付決定の連絡
申請内容を審査の上、交付決定の連絡を行います。

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【5】
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)

ITツールの発注・契約・支払い(補助事業の実施)
交付申請を行い、事務局から交付決定の連絡を受けた後
発注・契約・支払い等を進めていきます。

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【6】
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)

事業実績報告
補助事業の完了後、実際にITツールの発注・契約、納品、支払い等を行ったことが分かる証憑を提出します。
証憑の提出は、以下の流れで行います。

サービス受給側(中小企業・小規模事業者)の方が『申請マイページ』から
事業実績報告に必要な情報及び証憑の添付を行い、事業実績報告を作成する。

事業実績報告が作成された後、
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)の方が
内容の確認及び必要情報の入力を行う。

最終確認後、サービス受給側(中小企業・小規模事業者)の方が
事務局に事業実績報告を提出する。

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【7】
事務局

補助金交付
証憑を確認し、補助金を交付します。
この時、申請側は補助金額を申請マイページから確認ができます。

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【8】
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)

事業実施効果報告
事業実施効果報告は、定められた期限内に補助事業者が『申請マイページ』より必要な情報を入力し、サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)の方が『IT事業者ポータル』から代理提出を行います。


【重要】
IT導入補助金の申請後、交付決定の連絡が届く前に
発注・契約・支払い等の全ての手続きを終えてしまった場合には
補助金の交付を受けることが出来なくなります。

サービス提供側、サービス受給側共に
交付申請期間、交付決定の連絡、その後の契約・納品までの
スケジュールをしっかり認識・共有し、申請を行う事が大切です。

まとめ

それでは今回のまとめです。

・IT導入補助金とは
中小企業が売上促進・業務効率化の為に、ITツールを導入する場合、導入費(と、初年度の維持費)の最大50%を補助してくれる国の施策であり、最大で450万円まで補助金が支給されます。
補助金の金額・申請期間は、A類型・B類型(通常枠)もしくは、C類型(特別枠)でそれぞれ異なっているので注意が必要です。

・IT導入補助金の申請方法
IT導入補助金の申請には、
サービス提供側(ITベンダー・サービス提供者)
サービス受給側(中小企業・小規模事業者)
それぞれで申請の流れがあります。

補助金交付が決定した後の流れも含め
双方でスケジュール確認を取り、申請を行う事が大切です。


以上になります。いかがでしたか?
IT導入補助金は、自社での売上促進・業務効率化を図り
新規ツールを導入したい場合に、非常に心強い制度になっています。

高額だけど導入したい魅力的なツールがある
自社製品の導入を検討している企業の背中を後押ししたい
上記のようなケースがあれば、是非、申請を検討してみてください。
それでは!

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