どんな人におすすめか
「RPA」という単語について耳にしたことがある、という方も多いと思います。
では実際にどのような人にRPAをおすすめしたいのか。
「オフィスで、難易度は高くないのに毎日同じ作業を繰り返しているあなた」にお伝えしたいと思います。
日々繰り返す作業の中で思ったことはないでしょうか?
「時間がないのに毎度同じ処理。作業を省略したり簡単にすることができないかなぁ。。。」
機械任せにしたいけどExcelのマクロでは連動できるシステムに限りがあるし、プログラミングの知識もない
新しいシステムの導入を考えたが費用対効果の面で断念した 社内の開発部門に依頼したが、社内業務ということで優先度が低く仕方なく手作業を続けてきた
そんな思いをしたことがある人にRPAを強くおすすめします。
RPAについて
RPAとは
RPA(Robotic Process Automation)とは事務処理に代表される定型的な業務や単調作業、数が膨大にある事務作業において品質向上・作業時間の短縮・コストダウンにおいて活躍を期待されているソフトウェアです。
ルーチン業務のように「ルールと手順が定められた定型業務」が得意とされています。逆に条件が曖昧であったり、人による感覚的な判断が必要な業務は執筆現在、RPAでは自動化できていません。しかし、RPAと同じく注目されているAIによって、人にしかできなかった業務も自動化できる可能性が出てきました。
AIとRPAの関係についてはこちらの記事を参考にしてください。
単純ミスを起こすことなく大量のデータを短期間に処理することができる、また24時間作動することも可能なので営業時間外に発生するような時間の制約がある作業にも向いているでしょう。
特 徴
●既存のシステムをそのまま活用できる
●比較的低価格で導入できる
●短期間で使用をはじめられる
●人のパソコン上での操作をおぼえさせることで簡単に設定ができる
RPAはキーボードやマウスをシミュレートして、パソコン操作を自動化するところから発展してきました。
働き方改革や少子高齢化により人材確保が難しくなってきている現在、RPA導入は有効策といえるでしょう。
メリット
RPAを導入することで得られるメリットとしては
●正確さ 入力などのヒューマンエラーをなくし業務品質が向上する、1日の処理件数の予測がたてやすくなる
●時間 作業時間の短縮。定型業務に充てていた時間をヒトにしかできないことをする時間に使うことができる
●事務担当者の精神的負担の解消 単調で膨大な数の処理から解放される、個人情報に関わる人員を減らせることで情報漏洩のリスクを減らせる
などがあげられます。
RPAでできること
RPAではこれまでオフィスのパソコン上で行ってきた作業の「動作」を記録し、再現することができます。
つまり、人がマウスとキーボードでする作業は全て対応できるということです。
たとえば
● 経理部門での売上伝票処理の自動化、経費精算の決済や確認の自動化
⇒ 月に2万件処理してきた担当者が決済のみ確認するスタイルへ
●紙で保管してきた顧客名簿の読み込みからデータ登録までの自動化
⇒ 2カ月かかっていたものを3日に短縮
●コールセンターにおける顧客情報照会のスマート化
⇒ 熟練スタッフ10名で対応していたものがRPA1台と新人スタッフ1名で対応可能に
●ECサイト管理
⇒ 3000項目以上の在庫・価格・ポイント還元率などの情報を取得し適切に表示させる、3人で7日かかる作業がRPAの半日で完了
このようにオフィス業務が減ることで、かかっていた時間をより付加価値の高い仕事やコアとなる部分に集中することができます。
導入にあたり
RPAの導入はこれまでの定型業務に大きな変化をうみだします。業務が人手を離れるからこそ導入準備や問題点について把握してツール選びは慎重に行いましょう。
導入については導入前、導入中、導入後の3つにわけられます。
各フューズにおいて起こりうることを想定し、対策を立てることが必要です。
導入前
「どのような業務を効率化したいのか、得られるメリットは何なのかを整理」
改善したい業務の掘り起こしをします。
感覚的に行っていたものを可視化します。
導入以前に問題が解決して効率化することができるメリットもありますので必ず行いましょう。
今後は業務プロセスを変更するときにはRPAについても変更が必要だと意識を共有しておきましょう。
利用シーンや1~2年後を見据えた利用範囲の拡大もイメージすることが必要です。
製品となるRPA各ツールに特徴があります。自社にあったものを選択しましょう。
導入中
「設計のしやすさや柔軟性についてのテスト、エラー時の対応を確認」
非エンジニアが実際に作成できるか、使い勝手の修正やチューニングが可能かテストが必要です。
RPAがどんな手順で動くのか、人手でも対応できるようにドキュメント化しておきます。
設計における知識も偏らないようにマニュアルを残すことをお勧めします。
エラー時、誤作動時の社内対応はもちろん、想定外の事態が発生したときや販売元のサポート体制について確認をしておきましょう。
導入後
「維持管理体制の作成」
適応範囲が広がりロボットの数が増えると稼働率の低下と維持管理コストの増大が予想されます。
ツールによってはロボットの更新履歴や不具合時にレポートが必要なものもあります。
ロボットの運用管理機能の確認はもちろん、担当部署だけでなく関連する他部署など将来的な管理体制を想定して管理体制を作成することをお勧めします。
運用方法、導入後についてまで考え、事前準備でしっかり対策をたてておきたいところですね。
実際に体験しないとわからないことも多くありますので、導入前に積極的にトライアルなど利用しましょう。
参考記事 「放置されたロボットの逆襲!? 企業にはびこる「野良ロボット」とは」
RPAツールの分類
まずはツールの選定が必要です。
実行環境や管理方法などの違いから駆動方式をサーバー型とデスクトップ型に二分化することができます。
両方に対応するものもありますが、それぞれの特性を理解することで解決したい内容に適したツールを選択します。
デスクトップ型 | サーバー型 | |
自動化の範囲 | インストールされたPC内の作業に関して連携可能 | 業務を横断して連携可能 |
導入規模 | 部署や個人など小規模導入 | 社内外と連携可能な大規模導入 |
導入期間 | 翌日対応可能 | 3~6カ月必要 |
得意分野 | 短期導入、部署・個人レベルでの小規模導入がしやすい | 一括管理・大量データを一度に扱える、業務範囲を拡大しやすい |
リスク対策 | PC端末ごとに緊急対応が必要、ロボットの台数や業務が拡大するとリカバリーの負担も増える | PC端末の問題に関係なく業務継続可能、業務範囲が広がっても全体が止まる心配がない |
管理方法 | 担当者レベルでの管理 | 第3者による管理が可能、管理者による一元管理 |
拡張しやすさ | ロボット導入数に比例してPC台数も増加、 大量データの処理が難しい |
クラウド・仮想化に対応、大規模展開を見据えたシステム構成が可能 |
コスト | 比較的安価で導入しやすい | サーバーが必要になるためデスクトップ型より高額になる |
まとめ
RPAを導入する際には、解決したいことを洗い出したらいくつかのポイントで検討する必要があります。利用形態、対応するアプリケーション、提供されるサービス、価格、開発や保守管理のしやすさなどを考慮し、自社の環境に合う製品を選択したいですね。
どう進めればよいかわからない方はまずはセミナーへの参加をお勧めします。
また、無料相談・トライアルができる製品で実際に試してみることも1つの手段です。無料での相談やトライアル期間がある製品を下記にリンクしておきますのでよろしければ参考にしてみてください。
「スモールスタートで始めるRPA」
導入を検討している方はこちらも参考にしてみてください
RPAの導入に関わる費用は?【まとめてみた】
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